SHARP MZ-2500

懐かしのPC

SHARP MZシリーズ

8ビットパソコン全盛期の1970年代後半から1980年代前半にかけ、人気シリーズのひとつだったSHARPの「X1シリーズ」。※1982年11月登場

この「X1シリーズ」は、SHARPのテレビ事業部が開発していたパソコンでしたが、SHARPにはもうひとつパソコンを開発している部門がありました。

それが情報システム事業部。もともとは部品事業部でやっていたパソコン事業を移管して引き継ぎます。

そして情報システム事業部で開発されていたパソコンが今回登場する「MZ-2500」の系譜となるMZシリーズ。

その元祖となるのは、パーソナルコンピュータ黎明期にマイコンキットとして販売されていた「MZ-80K」。

その後MZシリーズは、MZ-700、MZ-1500、MZ-2000系列などのホビー向けと、番台の大きなMZ-3500系列、MZ-5500系列などのビジネス向け機種に分かれていきます。

「MZ-2500」が8ビット機最高峰を目指し、スーパーMZとして登場したのが、初代X1が登場した1982年から3年後の1985年のこと。(この頃には8ビットパソコンの勢力争いがPC-8801・FM-7・X1の3シリーズに絞られてきていた)

当初はFDD1基を標準搭載したモデル、FDD2基を標準搭載したモデルの2機種を用意。

その1年後の1986年に、後継機として「SuperMZ V2」が登場。

メインメモリを増設し、辞書ROMを標準搭載したモデルと、データレコーダを無くした廉価版の2機種を用意。

※MZ-2500シリーズ年表

機種名 型番 発売年月 価格 主な仕様
SuperMZ MZ-2511 1985年10月 168,000 初期モデル、FDD1基搭載
SuperMZ MZ-2521 1985年10月 198,000 初期モデル、FDD2基搭載
SuperMZ V2 MZ-2531 1986年10月 199,800 辞書ROM,増設メインメモリ、TVコントロール、FDD2基搭載
SuperMZ V2 MZ-2520 1986年10月 159,800 データレコーダなし、旧機種互換モードなし、FDD2基搭載

SHARP MZ-2500 仕様

※MZ-2500スペック表

CPU Z80B(6MHz)
ROM システム:32KB
漢字:256KB
RAM メインメモリ:128KB(最大256KB)
グラフィック:64KB(最大128KB)
PCG他:14KB
表示能力(テキスト)
※専用ディスプレイ使用時
テキスト画面(縦方向にスムーススクロール可能)
表示文字数:80桁×25/20/12行(8色)、40桁×25/20/12行(最大64色)
PCG機能:1024個(キャラクタ単位に8色指定可能)、1024個(キャラクタ単位に64色指定可能)、256個(ドット単位に8色指定可能)、128個(ドット単位に64色指定可能)
日本語表示:40桁×25/20/12行(8色)
表示能力(グラフィック)
※専用ディスプレイ使用時
グラフィック画面(縦横両方向にドット単位のスムーススクロール可能)
640×400ドット(4色1面)
640×400ドット(16色1面※増設VRAM)
640×200ドット(16色1面)
320×200ドット(16色2面)
320×200ドット(256色1面)
カラーパレットボード(別売)装着で640×200ドット4096色中15色1画面、640×400ドット4096色中の15色1画面(要増設VRAM)の表示可能
外部記憶装置 3.5インチFDD(640KB)
Model20/1基、Model30/2基標準搭載
5.25インチFDD(別売)接続可能
インターフェイス FDD:3.5、5.25インチ共用
RS-232C:2チャンネル(9ピン/25ピン)
プリンタ:セントロニクス社準拠
マウス:内蔵
ジョイスティック:2チャンネル(アタリ社仕様)
CRT:リニアRGB、RGBI、B/W(コンポジットビデオ)
ボイスレコーダ データのリード/ライト機能(2000bps)
音声の録再機能
サウンド FM音源8オクターブ3重和音
SSG8オクターブ3重和音
カレンダ・クロック機能 時計精度:日差±1秒以内
電源 AC100V 50/60Hz
外形寸法 本体:幅350×奥行き345×高さ128mm
キーボード:幅410×奥行196×高さ38mm
重量 本体:7.9kg(Model20)、8.6kg(Model30)、1.4kg(KB)

これがシャープ情報システム事業部が”8ビットマシン最強”を謳い送り出した「スーパーMZ」のハードウェア仕様。

特筆すべきはテキスト画面の縦方向とグラフィック画面の縦横両方向へのハードウェアスクロール機能。

当時の8ビットパソコンはスクロール機能が弱く、シューティングゲームが苦手でした。

殆どの機種がハードウェアによるスクロール機能を実装していなかったため、テキスト画面をキャラクタ(8ドット)単位で移動させることで疑似的に画面スクロールを実現していました。

滑らかなスクロールを必要とするアーケードで人気のシューティングやアクションゲームを移植するのはとても難しかった。

スーパーMZのハードウェアスクロール機能はその弱点を克服し、スムーズな画面を実現可能にしました。

そこに強力なPCG機能(プログラマブルキャラクタジェネレータ)と組み合わせて、従来の機種では移植が困難だったゲームもハイクオリティな移植が可能に。

「レイドック」や「ゼビウス」などのシューティングゲームも、8ビット機の中では高い評価を得ています。

SHARP MZ-2500 カタログ広告

 

▼MZ-2500シリーズ、通称SuperMZが登場した当時のカタログ。

※SHARP MZ-2500カタログ

8ビット最高峰の処理速度と通信機能を押し出している。

 

▼専門誌「Oh!MZ」に掲載された広告。

※SHARP SuperMZ広告 Oh!MZ1986年1月

高精細度なグラフィクスはハイクオリティなゲームを。

日本語辞書と通信機能でビジネスにも使えることをアピール。

 

▼SuperMZ V2登場時のOh!MZ掲載広告。

 

※SHARP SuperMZ V2広告 Oh!MZ1987年4月

 

同じころ「X1シリーズ」を開発していたシャープのテレビ事業部からは次世代16ビット機の「X68000」が登場する。

この頃のOh!MZは毎号X68000特集を組んでいたため、MZ-2500のセールスも控えめな文字が並ぶ。

SHARP MZ-2500 ゲームソフト

1985年10月、「MZ-2500」の発売に合わせて多くのゲームソフトがリリースされました。

これらのソフトは、シャープがソフトハウスにハードウェアの発売に合わせて発売できるよう先行で開発を依頼していたもの。

いかに優れたパソコンを作っても、ソフトがなければヒットしないことは歴史が証明済みだった。

「MZ-2500」では、系譜である、MZ-80BやMZ-2000のソフトウェアの動作確認もアナウンスされていました。

MZシリーズの豊富なソフトウェア資産を継承することで既存ユーザーの取り込みも狙ったのでしょう。

この表はMZ-2500シリーズ用に発売されたゲームソフトです。

ソフト名 ソフトハウス ジャンル
プロフェッショナル麻雀 アスキー TBL
ぺんぎんくんウォーズ アスキー ACT
アリオン アスキー ADV
ウィーザードリィ1 アスキー RPG
ウィーザードリィ2 アスキー RPG
A列車で行こう アートディンク SLG
ウィバーン アルシスソフト RPG
リバイバー アルシスソフト ADV
五目並べ ウスヰパソコンセンター TBL
棋太平 SPS TBL
リ・バース SPS ADV
F2グランプリ キャリーラボ RCE
大脱走(MZ-2000モード) キャリーラボ ACT
夢幻の心臓Ⅱ クリスタルソフト RPG
夢幻の心臓 クリスタルソフト RPG
リザード クリスタルソフト RPG
テグザー ゲームアーツ STG
蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン 光栄 ADV
蒼き狼と白き牝鹿 光栄 ADV
信長の野望 全国版 光栄 SLG
信長の野望 光栄 SLG
三國志 光栄 SLG
トップマネージメント 光栄 SLG
コズミックソルジャー 工画堂スタジオ RPG
ホバーアタック コムパック STG
NOBO コムパック STG
フルーツフィールド(MZ-2000モード) コムパック PZL
走れ!スカイライン コムパック RCE
未来 ザインソフト RPG
トリトーン ザインソフト RPG
メルヘン・ヴェールⅠ システムサコム RPG
DOME システムサコム ADV
道化師殺人事件 シンキングラビット ADV
チャンピオンプロレススペシャル セガ ACT
フリッキー セガ ACT
ロードランナー ソフトプロ ACT
ハイドライド(MZ-2000モード) T&Eソフト RPG
ハイドライドⅡ(MZ-2000モード) T&Eソフト RPG
レイドック T&Eソフト STG
九玉伝 テクノソフト ACT
オービットⅢ テクノソフト STG
マーベラス データウエスト RPG
探検隊第2弾 データウェスト ADV
キングフラッピー デービーソフト PZL
ドルアーガの塔 電波新聞社 RPG
ギャラガ 電波新聞社 STG
パックマン 電波新聞社 ACT
デーモンクリスタル 電波新聞社 ACT
ゼビウス 電波新聞社 STG
マッピー 電波新聞社 ACT
エキサイトバイク ハドソン ACT
バルーンファイト ハドソン ACT
地獄の練習問題 ハミングバード QUIZ
ABYSS2 ハミングバード ADV
ザ・ブラックオニキス ビーピーエス RPG
アーコン ビーピーエス ACT
ファイヤークリスタル ビーピーエス RPG
レリクス ボーステック ACT
ムーンチャイルド ホットビィ RPG
カレイド・スコープ ホットビィ RPG
カレイド・スコープ2 発汗惑星 ホットビィ RPG
ザブラックバス ホットビィ SLG
バックトゥザフューチャー ポニカ ADV
は~りぃふぉっくす マイクロキャビン ADV
英雄伝説サーガ マイクロキャビン ADV
殺人倶楽部 リバーヒルソフト ADV
アグレス リバーヒルソフト ADV
マカダム 二人愛戯 デービーソフト ACT
天使たちの午後2 ジャスト ADV

ゼビウス for MZ-2500

タイトル名:ゼビウス

ジャンル:シューティング

販売元:電波新聞社

シューティングゲームの不朽の名作「ゼビウス」。

「ゼビウス」はナムコが1983年に発表したアーケードゲームで、元祖縦スクロールシューティングです。

美しいグラフィックと迫力のある多重サウンドで、ゲームセンターでは常に人気の作品でした。

家庭用ゲーム機やパソコンなど、数々のプラットフォームで移植版が発売されます。

ゼビウスのMZ-2500版は電波新聞社から発売。

ゲームスタート時に色数を選択できる。

8ビットパソコン向けの移植版としてはこの「MZ-2500版」が最高の出来ではないかと思います。

これほどスムーズな画面スクロールは他の機種では再現不可能でした。

これもハードウェアスクロールのなせる業。

ナスカの地上絵もちょっと濃いめに再現され。

MZ-2500の登場がもう少し早ければ8ビットパソコン市場の勢力図は変わっていたのかもしれません。

レイドック for MZ-2500

タイトル名:LAYDOCK(レイドック)

ジャンル:シューティング

販売元:T&Eソフト

「LAYDOCK(レイドック)」はT&Eソフトがパソコン向けに開発したシューティングゲーム。

これも「MZ-2500」の優れた画面表示機能を利用したゲームの代表作。

最初に発売されたMSX2版レイドックのキャッチコピーは「魅せてあげよう、1ドットのエクスタシー!!」。

MSX2のハードウェアスクロールとスプライト表示機能を駆使してパソコンゲームとは思えない滑らかな動きのシューティングゲームができた。

移植版は、1ドット単位の画面スクロールが可能なハードウェアスクロール機能のあるパソコンでしか販売されなかった。

LAYDOCKが発売されたのはMSX2をはじめ、FM77AVとMZ-2500の3機種のみ。

後にハードウェアスクロール機能を持たないながら、アクション系ゲームに強いMSXとX1に移植され「スーパーレイドック」として発売された。

マッピー for MZ-2500

タイトル名:MAPPY(マッピー)

ジャンル:アクション

販売元:電波新聞社

マッピーは1983年にナムコから発売されたアーケードゲーム。

ネズミ警官のマッピーがネコ泥棒から逃げる画面クリア型のアクションゲーム。

ファミコンをはじめ、数多くのパソコンにも移植された名作です。

MZ-2500版のマッピーは1986年7月に電波新聞社から発売された。

アーケード版と比較するとサウンドに角がなく丸くなりゆるーくなった感じ。

テグザー for MZ-2500

タイトル名:THEXDER(テグザー)

ジャンル:シューティング

販売元:アスキー(開発はゲームアーツ)

「テグザー」はゲームアーツが発売したアクションシューティング。

ゲームアーツとしては初の作品で、当時人気の高かった8ビットパソコンで発売された。

パソコン版で人気が出てファミコン版へと移植された珍しい作品でもある。

RPG人気全盛の1985年当時、年間人気ゲームランキングの上位に食い込んでいる。

ゲーム内容はロボット形態と飛行形態に変形可能な自機が、迷路状のフィールドを進んでいく。

残機制ではなく残エネルギー制というシステムを採用しており、敵機に接触するとエネルギーをロスする。

攻撃でもエネルギーをロスするため、敵機を撃破したりカプセルを破壊してエネルギーを補給しながら進める。

また、シールドを張っていない状態でダメージを受けるとエネルギーを大幅にロスしてしまう。

ステージ内には隠しキャラなんかも登場する。

ただ、他機種でも十分に遊べるゲーム性で、MZ-2500版だからという優位性はとくに無かったように思う。

ドルアーガの塔 for MZ-2500

タイトル名:ドルアーガの塔

ジャンル:アクションRPG

販売元:電波新聞社

「ドルアーガの塔」は1987年7月にナムコが発売したアーケードゲーム。

アーケードゲームながらゲームジャンル的にはアクションロールプレイング。

ゲームの舞台となるのはドルアーガのいる60階の塔。

主人公ギルを操作し、囚われの巫女カイを助けるため、モンスターを倒しながら攻略していく。

8ビットパソコンへの移植版はMZ-1500、MZ-2500、X1、FM-7、MSX版などが発売された。

なぜか人気機種PC-8801版は発売されなかった。

MZ-2500版ドルアーガの塔はハードウェアスクロール機能もありパソコン版最高の出来。

画面スクロールとキャラクタのスムーズな動きはアーケード版と比べても遜色ない。

もちろんステレオサウンドも素晴らしい。

エキサイトバイク for MZ-2500

タイトル名:エキサイトバイク

ジャンル:バイクレース

販売元:ハドソン

「エキサイトバイク」は1984年にファミコンソフトとして任天堂が発売したバイクレースゲーム。

ファミコンゲームからパソコン版に移植された珍しい作品である。

パソコン版は人気機種のPC-8001、PC8801、X1、MZ-2500版などがハドソンから発売された。

レリクス for MZ-2500

タイトル名:レリクス

ジャンル:アクションアドベンチャー

販売元:ボーステック

「レリクス」は1986年にボーステックから発売されたパソコン用のアクションアドベンチャーゲーム

大きなキャラが動くゲームが少なかった当時、関節のある大型キャラクタが画面内を動き回ることで話題となった。

ゲームは横視点スタイルの画面切り換え型アクション。操作性にはかなりクセがあった。

肉体のない精神だけの存在である主人公が、登場したキャラクタの肉体に乗り移りながら進むという斬新なシステム。

MZ-2500版だからといって特筆すべき点はない。

信長の野望 for MZ-2500

タイトル名:信長の野望

ジャンル:シミュレーション

販売元:光栄

「信長の野望」は光栄が発売したシミュレーションゲーム。

日本のゲーム市場で「歴史シミュレーション」というジャンルを確立した作品。

ゲームの舞台は日本の戦国時代。

戦国武将織田信長(または武田信玄)が全国統一を目指すシミュレーションゲーム。

NEC、富士通、シャープなど、当時の8ビットパソコンほぼ全ての機種に移植された。

夢幻の心臓Ⅱ for MZ-2500

タイトル名:夢幻の心臓Ⅱ

ジャンル:RPG

販売元:クリスタルソフト

「夢幻の心臓」は1984年にクリスタルソフトが発売したロールプレイングゲーム。

続編にあたる「夢幻の心臓Ⅱ」は1985年に発売された。

当時ホビーの中心であった8ビットパソコンの人気ジャンルはロールプレイングゲームだった。

このジャンルは舶来RPG「ウィザードリィ」や「ウルティマ」「ローグ」などで人気に火が付いた。

「夢幻の心臓」も、国産RPGとして「ドラゴンスレイヤー(日本ファルコム)」「ハイドライド(T&Eソフト)」などの人気作品と肩を並べる代表作である。

シリーズ第2作品の本作はPC-8801、PC-9801、MZ-2500、X1、MZ-2500などで発売された。

ムーンチャイルド for MZ-2500

タイトル名:ムーンチャイルド

ジャンル:RPG

販売元:ホットビィ

「ムーンチャイルド」はホットビィが1987年に発売したパソコン用ロールプレイングゲーム。

よくあるトップビューのオーソドックスなロールプレイング。

オリジナルはPC-8801版。

1987年3月には移植版としてPC8801版が発売されている。※コメント欄でご指摘いただき修正しました。

MZ-2500版特有の機能として、データレコーダの機能を使い、タイトルやイベント時にナレーションを音声再生している。

はーりぃふぉっくす for MZ-2500

タイトル名:はーりぃふぉっくす

ジャンル:アドベンチャー

販売元:マイクロキャビン

「はーりぃふぉっくす」は1984年にマイクロキャビンが発売したパソコン向けアドベンチャーゲーム。

キーボードからのテキスト入力によりアドベンチャーゲームを進めていく。

PC-8801、X1、FM-7、MZ-2500、MSXなど、当時の主要パソコンで発売された。

蒼き狼と白き牝鹿 for MZ-2500

タイトル名:蒼き狼と白き牝鹿

ジャンル:アドベンチャー

販売元:光栄

「蒼き狼と白き牝鹿」は1987年に光栄が発売した歴史シミュレーションゲーム。

国内の歴史は「信長の野望」でゲーム化。

「蒼き狼と白き牝鹿」の舞台は12世紀から15世紀のユーラシア大陸。

モンゴル民族の英雄チンギス・ハーンの活躍を描くシミュレーションゲーム。

メルヘンヴェール for MZ-2500

タイトル名:メルヘンヴェール

ジャンル:RPG

販売元:システムサコム

「メルヘンヴェール」は1985年にシステムサコムが発売したアクションロールプレイングゲーム。

MSX、PC-8801、X1、FM-7、MZ-2500など、8ビットパソコンではほぼ全てのプラットフォームに移植された。

1987年にはファミコンでもディスクシステム版で発売された。

画面は切り換え式で攻撃は魔法で4方向に弾を撃つシューティングスタイル。

トリトーン for MZ-2500

タイトル名:トリトーン

ジャンル:RPG

販売元:ザインソフト

「トリトーン」はザインソフトが1985年に発売したロールプレイングゲーム。

PC-8801、X1、FM-7、MSXなど、8ビット機の人気機種ほとんどに移植されている。

画面切り換え式サイドビュータイプのアクションロールプレイングで、ハイドライドによく似ている。

開発元のザインソフトはこのタイトルで名前を売った。

しかし、その後ヒット作に恵まれることはなかった。

NOBO for MZ-2500

タイトル名:NOBO

ジャンル:シューティング

販売元:コムパック

「NOBO」はコムパックが1985年に発売したパソコン用ゼビウス風のシューティングゲーム

月刊アイ・オーのコンテスト入賞作品でFM-7向けの読者応募作品でした。

シューティングゲームに弱かったFM-7でスムーズな動きを実現して評判となった同ゲームはコムパックによって市販化されます。

その後、同雑誌でMZ-2500への移植版も発表され発売されました。

ゲームの出来はゼビウスを真似ただけあり、シューティングとしてはなかなか秀逸な作品。

SHARP MZ-2500(SuperMZ)実機

ホビー向けMZシリーズでは、クイックディスクを搭載したMZ-1500がありましたが、NECのPC-8801シリーズや富士通のFM-7シリーズ、おなじSHARPのX1シリーズなどの勢いに押されて今一つの存在でした。

そこで、性能で頭一つ飛び出したホビー向けMZシリーズの最高峰ということでMZ-2500(SuperMZ)が1985年に登場します。

他のシリーズが過去の機種に囚われてCPUクロックを上げられないでいる中、SuperMZはCPUにZ80Bを採用してクロックを6MHzに上げます。

そして過去の資産を利用するため、MZ-80Bモードを用意して系列の旧機種全ての資産を使えるようにしました。

ただ、登場が8ビットパソコン全盛期の後半ということもあり、MZシリーズがシェアを取り戻すまでには至らなかったように思います。

これがMZシリーズの最高峰MZ-2500(SuperMZ)

厳密にいうとこのあとMZ-2800シリーズという8ビット+16ビットのハイブリット仕様というドーピングマシンが登場するわけですが。

純粋に8ビットマシンという括りだとこれが最後のシリーズです。

スーパーMZはカセットドライブが1基とフロッピーディスクドライブが2基という豪華仕様でした。

正直カセットは今更要らないかな?とも思いましたがBASICからの制御で音楽を再生できるという、音楽好きなプログラマというレアな属性の人には受けたのかもしれません。

SuperMZには過去の資産を使うためにMZ-2000モードとMZ-80Bモードがあります。

ただ、MZ-2500ユーザーは、高スペックに憧れてスーパーMZからユーザーになったという人が多かったので、この機能を利用したことが無いというユーザーが多かったのではないかと思います。

背面には各種インターフェースがスッキリと並びます。

なにげにモニター用の電源が用意されているところが嬉しいところ。

懐かしくなったのでちょっとソフトウェアを引っ張り出してみました。

MZ-2500ゲームの代表作といえば、レイドックとゼビウスではないかと勝手に思っています。

ハードウェアでのスクロール機能を搭載しているため、他の8ビットマシンのおような8ドット単位でのスクロールではなく、1ドット単位での滑らかな背景スクロールのシューティングゲームを再現できました。

これでスプライト機能が実装されていれば間違いなく8ビット最高峰マシンとして君臨できたのに惜しいところです。

とりあえず電源を投入。

これですよ。

ブラウン管CRTはホントに時間が経過するとダメになります。

これがこれから旧型のパソコンを維持するときの課題ではないかと思います。

仕方がないのでX1turboZⅢのモニターをつないで再起動。

こちらはなんとか生きているみたい。

トリトーンって横スクロールのハイドライドみたいだな。

本体はとりあえず生きているみたいなのでディスプレイをどうするか、それがレトロPCを楽しむための課題ですね。

MZ-2500の3.5インチFDをイメージ化するための手段を記事にしましたのでお困りでしたらご参照ください。

手のひらサイズの小さなパソコンでMZ-2500のエミュレータをつくったお話もあります。

さらに、ネットブックでモバイル用MZ-2500をつくったお話なんかもあるのです。

コメント

  1. saziri より:

    ムーンチャイルドはオリジナルはMZ-2500版で、88版は後発だったと思うが

    • ロッジ より:

      発売日を調べ直したところ、わたしの記憶違いだったようでオリジナルがMZ-2500版で移植版がPC8801版でしたね。ご指摘ありがとうございました。

  2. 閲覧者 より:

    ファルコムのザナドゥが発売されていればよかったですね。その他もたくさんあります。ディグダグやギャラクアン、ラリーXに雪の魔王、ハイドライド3、イシター復活、マンハッタンレクイエム、キスオブマーダー、グラディウス、あげたらきりないです。もったいなかったですね。

    • ロッジ より:

      確かにMZ-2500だったらどんなゲームになっていたんだろうと思うタイトルはまだまだたくさんありますよね。MZ-2500は横スクロールもハードウェアで動かせるからグラディウスなんかもX68000とまではいかなくてもPCエンジン版に負けないものができていたかもしれません。コメントありがとうございます。

  3. 閲覧者 より:

    ホームページのX1センターに詳しく書いてあります。サイクルスチールとディスクアクセス制限のオンオフを、FM音源なりっぱなしでディスクアクセスできればよかったですね。それと、キャリーラボがハイドライド移植した時にドラスレとザナドゥも移植すればよかったですね。それと、2DDと2HD両対応できればよかったですね。

  4. 閲覧者 より:

    2520ではなくて、2530がよかったですね。購入しませんでしたが、今でも大好きなパソコンです。

  5. CITY HUNTER より:

    私はP-CP/Mかな、言語ソフトが豊富で、FORTRANとかTURBO PASCALが使えたし、Small-Cとか結構安かった。Aztec-CとかHitech-Cも動いたし、M80とかZ80のアセンブラとか、PDSの配布団体で日本語版のリパッケージを手伝ってたので、自分用に結構コピーしてたなぁ。最初の頃はOh!MZで当選したテープ版の開発ツールをTAKE-DOSから起動して使ってたけど、P-CP/MにしてからはEMMでアセンブル、コンパイル出来たので、開発環境としても悪くなかったな。Windows3.1が安定するまで使ってたし。

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