パワーアップ型の横スクロールシューティングの元祖、コナミの「グラディウス」。
様々なプラットフォームへと移植された人気作ですが、当時の8ビットパソコンにも移植されていました。
性能的にはアーケード基板に劣る家庭用8ビットパソコンへの移植は大変な苦労があったのではないかと思われます。
創意工夫と気合と根性と、そして妥協の産物ですね。
【グラディウス for PC-8801mkⅡSR/1986年11月/コナミ】
「グラディウス」のPC-8801mkⅡSR版はコナミから1986年11月に発売。
「グラディウス」といえばコナミを代表するシューティングゲームの傑作。
1985年にアーケード版がリリースされ、グラフィックの美しさとオプションパーツを選んで自機が強化されるパワーアップシステムの新しさで話題となり、たちまちゲームセンターで大人気のゲームとなりました。
その後「グラディウス」はシリーズ化されコナミの代表作となるわけですが、アーケード版だけにとどまらず、パソコン版のほかにもファミコンやPCエンジンなどのコンシューマー機まで幅広いプラットフォームへと移植されていきます。
パソコン版としてMSX版に続いて発売されたのがPC-8801mkⅡSR版。
シューティングゲームにはやや弱さのあったPC-8801シリーズ、スクロールは4ドット単位と頑張ってはいるものの敵弾がガクガクするので操作がかなりアバウトになってしまうのは仕方のないところ。
むしろこのハードウェアでよくここまで作ったものだと感心します。
オプションはやはりふたつまで、背景も単色表示での移植になりました。
【グラディウス for SHARP X1/1986年12月/コナミ】
「グラディウス」のX1版はコナミから1986年12月に発売。
パソコン版の第3弾として登場したのがX1版グラディウス。
X1シリーズはPCG(プログラマブルキャラクタジェネレータ)が使えたので、アクションゲームやシューティングゲームには定評がありましたが、やはりグラディウス移植の難易度はかなり高かったようです。
やはりスプライト表示機能が無いので敵キャラや敵弾の滑らかさは無いものの、ゲーム性は高く、シューティングゲームとして楽しめる出来栄えでした。
序盤でも容赦なく後ろから敵弾が襲ってきます。ちょっと難度が厳しすぎるんじゃあないかとも思いますが当時のゲーマーたちを唸らせたのは事実です。
オプションはやはりふたつまででしたが、改造パッチが出回っていたためオプションを最大で4つまでにすることができました。
レーザーはアーケード版に比べて非力なので、序盤でまずはレーザーを装備するという必要性はありません。(レーザーを長くするという改造パッチもあったようです)
背景も単色ではないので、PC-8801版よりはアーケード版に近い移植版となりました。
今となっては当たり前のように完全再現で移植されていますが、パソコンのハードウェア機能が低かった1980年代当時は大変な苦労をして移植していた様子がうかがえます。
グラディウスの「NEC PC-8801mkⅡSR」「SHARP X1」の比較動画がコチラ。
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