ゲームアーツの処女作「テグザー」第一弾は1985年4月、PC-8801mkⅡSR用から発売されました。
PC88SR版から始まった「テグザー」はパソコンで大ヒットを記録し、ファミコンでも移植版が発売されます。
ゲームは飛行形態に変形可能なロボット「テグザー」で、小惑星ネディアムの磁力線発生装置を破壊することがミッション。
敵はミサイルやビームなどで攻撃してくることはないが、とにかく突撃して体当たりしてくる。文明が進んでいるようだが兵器開発はそれほどでもないようである。
サイドビューの横スクロールシューティングだが移動の制約は無く、マップ内を自由に動き回ることができる。
当時のゲームとしては珍しく(失礼か)、BGMにも力を入れており、オープニング・エンディングもオリジナルサウンドで、ゲーム中もFM音源のBGMが流れるようになっている。
このゲームを開発するにあたり影響を受けた3つのゲームが「テセウス」「エグゾアⅡウォーロイド」「グロブダー」だといい、ゲームタイトル(自機名)も3つのゲーム名から来ているのだという。
比べてみるとなるほど、マップ構成・移動方法・攻撃・破壊など微妙に各ゲームの要素が混ぜ込んであるのがわかる。
【テグザー for PC-8801mkⅡSR/1985年4月/ゲームアーツ】
「テグザー」のPC-8801mkⅡSR版は1985年4月にゲームアーツから発売。
PC-8801mkⅡSRの発売は1985年1月。「テグザー」は発売されたばかりのPC-8801mkIISRのキラータイトルとなります。
新鋭のゲームソフト会社「ゲームアーツ」がなぜ発売後わずか3か月の新機種用にあれほどよくできた新作ソフトを発売できたのか。
テグザーの開発秘話はネット上にありますので興味のある方は検索してみてください。
PC-8801mkⅡSRと共に大ヒットした「テグザー」のサクセスストーリーが見られると思います。
【テグザー for SHARP X1/1985年8月/スクウェア】
「テグザー」のSHARP X1版は1985年8月にスクウェアから発売。
「テグザー」のX1版は販売予定がなかったという。
開発自体はゲームアーツで行ったがライセンス取得とソフトウェア販売はスクウェアが担当。
8ビットパソコンでは「PC-8001mkⅡSR」「PC-8801」「SHARP X1」「FM-7」「MZ-2500」「MSX」などで移植版が発売されている。
X1版はなんと寂しいことにテグザーの特徴的なあのBGMがない。
その他の機種は全てBGM付きなのに、初代でも3重和音8オクターブのPSG機能を標準で搭載していたX1版としては寂しい限り。
やはりX1の周期割込み仕様がゲーム中のBGM再生の障害になったのか。
ゲーム画面はオリジナル版と比較して遜色なく操作自体もスムーズでなめらか。
BGMがないのが惜しまれる。
数多くの機種に移植されたが、BGMが再生されないのはX1版のみ。
FM音源ボードの発売も待たれていた頃、割り切ってFM音源ボードのみに対応してくれた方がよかったのかもしれない。
しかしFM音源ボードCZ-8BS1が発売されたのが1986年6月頃のこと、さすがにそこまで待つと旬が過ぎてしまいますかね。
もっとも、BGMなしの方が静かでゲームに集中できるという声もあるが。
【テグザー for FM-7/1985年10月/ゲームアーツ】
「テグザー」のFM-7版は1985年10月にゲームアーツから発売。
ベースがPC-8801mkⅡSRのためにつくられたゲームなので忠実な移植作。
サウンドはFM-7らしさが出ているが画面構成は全く同じ。BGMもある。
スピード感はPC-8801mkⅡSR版の方があるかもしれない。
「テグザー」の「NEC PC-8801mkⅡSR」「SHARP X1」「富士通 FM-7」の比較動画がコチラ。
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