「マリオブラザーズ」は、1983年に発売された任天堂のアクションゲーム。
マリオブラザーズの初期作品はゲームセンター向けに開発されたアーケードゲームでした。
その2か月後、1983年9月9日にファミコン版として家庭用ゲーム機に移植されてリリースされたのでした。
「ドンキーコング」でゲームデビューしたマリオの登場した2本目の作品、その後任天堂ゲームに欠かせない大人気キャラとなるマリオの名前がタイトルに入った記念すべきマリオブラザーズ1本目の作品です。
ゲームの内容は、マリオとその双子の弟のルイージが下水道から流出したカメ、カニ、ハエなどを駆除していく固定画面アクションゲーム。
敵キャラへの直接攻撃はできないものの、床の下から突き上げて転ばせ、転んだ敵を蹴飛ばすことで場外へと跳ね飛ばし、全ての敵を一掃すれば面クリアとなります。
マリオブラザーズを語るうえでもうひとつ重要な要素が二人同時プレイ。
マリオブラザーズの二人同時プレイでは、マリオとルイージを操って、ふたりで協力してプレイすることもできますが、裏切って相手を嵌めることもできるのでスリルがあって楽しいのです。
ひっくり返った敵を蹴りに行く直前に下から突き上げておこしたり、「POW」でひっくり返したり、ミスとも狙いともとれる罠がいっぱいあり、確実にケンカが始まります。
まあ、実際にはそんな裏切りばかりではなく、上手に二人で協力すれば先の面まで進める可能性も高まるので、時に仲良く、時に裏切りながらゲームは進んでいく、そんなのもマリオブラザーズの楽しみ方だったりします。
パソコン版マリオブラザーズ
アーケード版からはじまり、ファミコン版へと移植された任天堂の「マリオブラザーズ」ですが、ゲーム機だけでなく、当時の家庭用8ビットパソコンにも移植されています。
任天堂からライセンスを受けたハドソンが「マリオブラザーズスペシャル」を1984年に発売。
同じくハドソンが「パンチボールマリオブラザーズ」も同時に発売。
ハドソンが開発したこの二つのタイトルは、アーケードゲーム版をベースにしているが、ゲームの原型は殆どとどめていない作品となりました。
この作品には賛否両論あるかと思いますが、アーケードゲームマシンとファミコンならばまだしも、8ビットパソコンとなるとあのアクションゲームを再現するのは至難の業だったのだと思います。
マリオブラザーズスペシャル
発売日:1984年2月
発売機種:
FM-7
MZ-1500
MZ-2200
PC-6000シリーズ
PC-8001mkII
PC-8800シリーズ
SMC-777
X1
パンチボールマリオブラザーズ
発売日:1984年2月
発売機種:
FM-7
IBM JX
MZ-1500
PC-6000シリーズ
PC-8001mkII
PC-8800シリーズ
マリオブラザーズスペシャルX1版
アーケードゲーム版マリオブラザーズをベースに、ハドソンが任天堂から許諾を受けて開発した SHARP X1版 のマリオブラザーズ。
マリオブラザーズの楽しさのひとつでもある下から突き上げて敵をひっくり返すというアクションは残念ながら導入されませんでした。
そのかわり、床がトランポリンのようになっており、ジャンプして踏みつけると跳ね返ってくるので、このアクションで敵を転倒させることができます。
あとはアーケード版と同じように蹴りだすことができます。
これはこれで楽しいのですが、アーケード版で慣れてしまっていると下からの突き上げができないことが地味にストレスでもあります。
この床はベルトコンベアのように動いたり、トランポリンになっていない床も上下に動いたり左右に動いたりして、各ラウンドは色々なアクションが楽しめるように工夫はされていました。
パンチボールマリオブラザーズPC-8801版
パソコン版として開発されたもうひとつのマリオブラザーズがこの「パンチボールマリオブラザーズ」。
床を下から突き上げることができないのはスペシャルと同じ仕様ですが、なぜかマリオはボールを持っており、ドッジボールのように敵に当てると転倒させることができる。
あとはスペシャル同様に蹴り飛ばすだけ。
そしてなぜかパンチボールにはマリオブラザーズと同じように「POW」が存在します。
これで二人同時プレイの時の裏切りプレイもできるのです、ウシシ。
まあ、あんまりやりすぎると友達をひとり失うことになり兼ねないので、ホドホドにして面クリアを目指して楽しむのが正しいプレイスタイル。
パソコン版スーパーマリオブラザーズスペシャル
ファミコンのソフトで最も売れたのが1985年に発売された「スーパーマリオブラザーズ」。
マリオブラザーズで活躍したマリオとルイージの兄弟が、横スクロールアクションゲームとなって登場します。
ゲームの目的はクッパにさらわれたキノコ王国のピーチ姫を助けに行くというストーリー。
ちなみにスーパーマリオは日本国内で681万本、全世界では4,024万本を売り上げ、「世界一売れたゲーム」としてギネス世界記録に登録されている。
実はそんな大人気「スーパーマリオブラザーズ」のパソコン版タイトルがあります。
パソコン版スーパーマリオブラザーズはマリオブラザーズシリーズと同じようにハドソンが移植を担当しました。
移植版が発売されたのは8ビットマシンの中でも人気の高かったNECのPC-8801/SR版とシャープのX1シリーズ版。
ゲーム名称は「スーパーマリオブラザーズ」と呼ばず「スーパーマリオブラザーズスペシャル」。
ハードウェア機能の限界から、PC-8801/SR版は完全に画面切り替え式、X1版は画面端まで行くと次画面に強制的にスクロールする画面切り替え式。
家庭用とはいえ、スプライト機能もスクロール機能も有するゲーム専用マシンのファミコン版には到底及ばない操作感のゲームになりました。
任天堂を代表するゲームキャラクタのマリオ、そのマリオと兄弟のルイージが大活躍するファミコンの代表作品でもある「マリオブラザーズ」。
そしてマリオシリーズの代表作品、「世界一売れたゲーム」としてギネス世界記録に登録されている「スーパーマリオブラザーズ」のパソコン版でした。
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