「パックマン」は、1980年5月22日にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)より発表され、1980年7月に国内発売されたアーケードゲーム。
日本のみならず、世界で爆発的に売れた面クリア型のアクションゲームで、特に同年10月に発売開始されたアメリカでは日本を上回る人気でした。
この「パックマン」は、「最も成功した業務用ビデオゲーム機」として2005年にギネスブックに登録されています。
発売開始の1980年から1987年までに、ロイヤリティー商品を含めると29万3822台が販売されています。
迷路内をゴーストから逃げるというシンプルなルールながら、パワークッキーを食べるとそれまで追いかけられていたゴーストたちに逆襲することができるところがゲーマーに受けて大人気ゲームとなりました。
ゲームのプレイ方法
パックマンの操作は4方向レバーのみ、攻撃もなければシールドもない。
レバーを倒すとその方向に移動しだすけれどパックマンは停止することができません。
パックマンが停止できるのは壁にぶつかった時だけです。
迷路の中にはモンスターの巣があり、時間が経過すると次々とモンスターが迷路内に出てくる。
モンスターにはいくつかの種類があり、それぞれに性格が違い、迷路の中でパックマンを追い詰めます。
迷路の中にはドットがあり、パックマンはこれをパクパクと食べながら移動。
その中には4つのパワーエサがあり、パックマンがパワーエサを食べるとモンスターが青色に変わり「イジケモンスター」となります。
モンスターがイジケ状態の時はパックマンから逃げていきますが、この間は反撃できますので噛み付けば巣に戻すことができます。
パックマンが迷路内の全てのドットを食べつくせばラウンドクリアとなります。
パックマンがモンスターに捕まるとミスとなり、パックマンの残数がなくなるとゲームオーバーとなる。
登場キャラクター
ラウンド開始時にモンスターは迷路内中央にある「巣」に4匹で待機しているが、時間が経過するごとに1匹ずつ巣から出てきてそれぞれ個別に行動を開始する。
パックマンを面白くしている要素のひとつにモンスターの性格の違いがあります。
モンスターには4種類あり、色の違う彼らはそれぞれに違った性格でパックマンを追いかけてくる。
モンスターの性格の違いを把握することがパックマンを攻略するポイントでもあります。
【パックマン】
このゲームの主人公。
口をパクパクさせながら迷路内を移動する食いしん坊。
動き出したら壁に当たるまで止まれない猪突猛進スタイル。
目がないのになぜかかわいく見える。
原作者は「ポップで可愛らしく華やいだ雰囲気をゲームセンターにも」と考えました。
そして女性が大好きな「食べる」ことをパックマンにさせて女性受けを狙います。
それが見事に功を奏してパックマンは世界中で受け入れられる人気キャラクターに成長しました。
【アカベイ(ニックネーム・オイカケ)】
アカベイはモンスター軍団のリーダー格。
移動速度がいちばん速く、パックマンにピッタリとくっついて追いかけてきます。
【ピンキー(ニックネーム・マチブセ)】
パックマンを追いかけているようで突然別の方向へ転換する。
実はパックマンの向いている方向へ先回りして待ち伏せするように動く頭脳派です。
アカベイが近くにいると厄介な相手です。
【アオ助(ニックネーム・キマグレ)】
アカベイのように追いかけてくると思えば、パックマンに近寄ると逃げていくような行動をとることも。
パックマンを中心に、オイカケとは点対象の動きをする気まぐれなモンスター。
【グズタ(ニックネーム・オトボケ)】
好き勝手に何も考えずに行動するので先が読めない。
逆に厄介である。
モンスターはパックマンがパワーエサを食べると青い顔をして逃げだします。
モンスターが青いうちはパックマンが噛み付いて反撃すると巣に逃げ戻る。
このチャンスに迷路内全てのモンスターを巣に追いやろう。
連続して噛み付けば高得点のチャンスとなる。
パソコン移植版
世界中でヒットしたパックマンは、パソコンから家庭用ゲーム機まで、ほぼすべてのプラットフォームに移植されて販売されました。
これは日本のみならず海外でも同様。
当時の家庭用8ビットパソコンにもほとんど例外なく移植されています。
NEC PC-8801、発売元:電波新聞社、発売日:1983年
SHARP X1、発売元:電波新聞社、発売日:1983年
富士通 FM-7、発売元:電波新聞社、発売日:1983年
NEC PC-6001mkⅡ/6601、発売元:電波新聞社
NEC PC-8001mkⅡ、発売元:電波新聞社
MSX、発売元:ナムコ/ナムコット、発売日:1984年
SHARP MZ-700/1200/80KC、発売元:電波新聞社、発売日:1984年
SHARP MZ-1500、発売元:電波新聞社
SHARP MZ-2000/2200/2500、発売元:電波新聞社、発売日:1984年
SHARP PC-8001mkⅡSR、発売元:電波新聞社
SHARP PC-8801mkⅡSR、発売元:電波新聞社
NECのPCシリーズなどは後継機のSR向けにリニューアル販売しています。
パックマン MSX版
8ビットパソコンの中でも移植の出来栄えがよかったのがMSX版でした。
パソコンが一般家庭に普及しだして、比較的初期に発売された御三家のパックマン。
※御三家とは、NECのPC-8801シリーズ、SHARPのX1シリーズ、富士通のFM-7シリーズのことでこの3機種が家庭用8ビットパソコン市場のシェア争いをしていた。
画面固定式のグラフィックもシンプルなアクションゲームということもあり、X1版のようにBASIC上で動くソフトも多くありました。
※X1シリーズ版
停止している分にはグラフィックが綺麗でよかったのですが、パックマンはアクションゲーム。
キャラクタが8ドット単位でカクカクと動くと、当たり判定もままならず、ゲーム性がかなり犠牲になってしまいました。
対してMSX版のパックマンは、グラフィックこそ単色でシンプルでしたが、ハードウェアでのスプライト機能を駆使して、ドット単位でキャラクタを動かしていたのでゲーム性はアーケード版と比較しても引けを取らないレベルでした。
さすが、本家ナムコが発売した移植版だけのことはあります。
MSXのスプライトは単色しか使えないという仕様でしたが、そんなことも気にならないくらいゲームとして楽しいMSX版のパックマンでした。
PC-8801シリーズも、富士通のFM-7シリーズも、画面はキレイでしたが、ゲーム性をMSX版と比較してしまうと、ちょっと残念な移植だったように思います。
※FM-7版
パックマンをプレイするには
世界中で人気だったパックマンは、大衆に最も愛されたゲームのひとつではないかと思います。
存在するほぼすべてのプラットフォームに移植されているので、中古ゲームを探してプレイするのもそう難しことではないのです。
iOS版もあるしAndroid版のアプリもあるし無料のフラッシュゲームでもある。
中でもおすすめなのがDoodleのパックマン。
ブラウザ上でパックマンがプレイできるのでとってもお手軽なうえ、迷路が広いので面白い。
いつでもどこでもお手軽に楽しめるゲーム、それがパックマンです。
もう少し本格的にアーケード筐体で楽しみたい人には、タイトーから「Arcade1Up パックマン・パックマンプラス」が発売される予定です。
縦型のゲーム筐体でデザインも秀逸なのでインテリアアイテムとしても楽しめそう。
みんなで集まった時にパーティーゲームとして盛り上がること間違いなしです。
また、もうひとつ小型のアーケード筐体として注目なのが「レトロアーケード」のパックマン。
こちらはミニチュアの筐体ですが小さいながらスティックも付いており実際にゲームが楽しめます。
価格も手ごろなのでシリーズを集めてインテリアとして楽しみたい気もします。
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