「空間浮遊都市ゼノン」はPC-8801向けに個人製作された縦スクロールシューティング。
製作者は、後に「呉ソフトウェア工房」を設立した呉英二さん。
月刊「マイコン」誌で呉氏の連載と連動して発表されたゲームのひとつで、電波新聞社がパッケージ販売したもの。
開発はオールマシン語、しかもアセンブラは使わずハンドアセンブルだったという。
呉英二氏(本名ではない)の来歴がおもしろい。
氏はもともと中学校で理科の教師をしていたが、月刊「マイコン」の発刊をしたのが氏の後輩で、連載をお手伝いすることになる。
その後、1978年に発売されたシャープの「MZ-80K」に触れたのをきっかけにマイコンに熱中するように。
教師時代に購入した「MZ-80K」は壊れてしまったので、教師を辞めた退職金でPC-8801を購入。
そしてフリーのゲームデザイナーとして電波新聞社やBPSなどからいくつかの作品を発表。
その後、1985年に有限会社「呉ソフトウェア工房」を設立する。
代表作は「ファーストクイーン」など。
2022年現在も営業を続けている1980年代設立の数少ないソフトハウスのひとつ。
【空間浮遊都市ゼノン for PC-8801/1983年/電波新聞社】
PC-8801版「空間浮遊都市ゼノン」は1983年に電波新聞社から発売。
「超次元戦士エプシロン3」「スーパーゼノン ガンマー5」など、「バトルアーマーアクション」シリーズのひとつ。
ゲームはご覧のような縦スクロールアクションシューティング。
まだPC88SRも登場していない初期の作品ですが、驚くほど滑らかにスクロールします。
【空間浮遊都市ゼノン for X1/1983年/電波新聞社】
SHARP X1版「空間浮遊都市ゼノン」は1983年に電波新聞社から発売。
X1なのにPCGを使わずスムーズスクロールを実現している。
「空間浮遊都市ゼノン」の「PC-8801」「SHARP X1」の比較動画がコチラ。
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