1984年に発売された家庭用ゲーム機
家庭用ゲーム機の新商品ラッシュだった1983年。
任天堂からは「ファミコン」、セガからは「SG-1000」、バンダイの「アルカディア」など、多くの機種が登場しました。
しかし、翌年の1984年はこれらの後継機種がいくつか登場しただけでした。
1983年発売組では、任天堂の「ファミコン」がハードウェア性能とゲームソフトのクオリティの高さから、多くのゲームユーザーから支持を得て独り勝ち状態に。
ファミリーベーシックやデータレコーダ・光線銃コントローラ「ガン」などの周辺機器も次々と発売され人気は加速していきます。
このあと、セガがなんとか一矢報いようと奮闘するもなかなかヒット商品とまではいかず。
ハードウェアを自社開発するよりは、すでにあるプラットフォームで売れるものを開発する、ゲームソフトのほうに舵を切るメーカーも登場してきます。
それだけハードウェアの開発には労力とコストがかかって失敗作となったときは割に合わないということですね。
スーパーカセットビジョン
メーカー:エポック社
発売日:1984年7月17日
価格:14,800円
販売台数:30万台
ソフトウェア発売数:30タイトル
代表作品:マッピー、スカイキッド、ドラゴンスレイヤー
ソフト媒体:ROMカートリッジ
CPU:μCOM-87(8bit)
同時発色数:16色
音源:矩形波3+ノイズ1による合成
エポック社は他のゲーム機メーカーに先駆け「カセットビジョン」を1981年に販売開始している。
「スーパーカセットビジョン」はその後継機として1984年にリリースされた。
「カセットビジョン」ではゲームカセットにワンチップマイコンが入っているという構成だったが、その後発売された他社のゲーム機と同じように、「スーパーカセットビジョン」ではゲームはROMカートリッジになった。
「カセットビジョン」の後継機という位置づけだったが、互換性は全くなく、「スーパーカセットビジョン」では「カセットビジョン」のソフトは使用することができない。
コントローラは本体から独立して、セガ「SG-1000」のコントローラによく似たジョイスティックになった。
このコントローラには賛否両論あるかと思いますが、ファミコンのパッドに比べて明らかに操作性が劣っていた。
ハードウェア性能としては最大128個表示できるスプライト機能や、16色表示、RGB映像出力端子標準装備など、当時としては優れたものでした。
ゲームソフトも、人気ゲームメーカーとライセンス契約して「マッピー」や「スカイキッド」など、ナムコの人気アーケードゲームをリリースした。
また、パソコンゲームとして人気のあった「ドラゴンスレイヤー」の移植版をリリースするなど、奮闘しました。
しかし、すでに家庭用ゲーム機としてブームを巻き起こしていた「ファミコン」人気の勢いには勝てず、30本のゲームタイトルをリリースして姿を消すことになりました。
SG-1000Ⅱ
メーカー:セガ・エンタープライゼス
発売日:1984年7月
価格:15,000円
1983年に発売されたセガ「SG-1000」のマイナーチェンジ版。
本体は薄型化され洗練されたデザインに一新。
ジョイスティックも着脱可能になり、ファミコンを意識したと思われるジョイパッドとして使えるように改良された。
このジョイパッドは標準で2個付属されてきたので実質的には価格据え置きのコストダウンとなった。
周辺機器もSC/SGシリーズのものがそのまま使えるので、スーパーカセットビジョンと違いソフトもハードも過去の資産を継承した正統派な後継機だった。
「SG-1000Ⅱ」は翌年1985年にとして互換性を維持しつつモデルチェンジした「セガ・マークⅢ」に後継を譲る。
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