先に書いておきます。
この記事は試してみたけどダメだったという結論になります。
やはり「zero」の処理能力で「X68000」のエミュレータを動かすのは厳しいみたいです。
事前に調べてみたけどこういった失敗事例を見かけませんでしたので教訓として残しておきます。
前回「SHARP X1」用の専用エミュレータマシンとして「raspi zero」をいじくりました。
まあ、8ビット機のエミュレータなので動くだろうとは思っていましたが思いの外よく動いたので。
ついつい欲が出て「X68000」を動かしてみたくなったのです。
環境も揃っていたのでそれほど手間はかからない。
モノは試しということでやってみました。
raspi zeroの性能は?
この「raspi zero」の性能は他のラズベリーパイと比較してどれくらいなのか。
気になったので調べてみました。
まずはCPUのスペック。
Raspberry Pi4
Broadcom BCM2711 1.5GHz ARM Cortex-A72(クアッドコア)
Raspberry Pi3 ModelB+
Broadcom BCM2837B0 1.4GHz ARM Cortex-A53(クアッドコア)
Raspberry Pi3 ModelB
Broadcom BCM2837 1.2GHz ARM Cortex-A53(クアッドコア)
Raspberry Pi Zero
Broadcom BCM2835 1.0GHz ARM1176JZF-S(シングルコア)
動作クロックだけ見ても遅いのにおまけにシングルコアである。
x86系みたいにベンチマーク結果がわかると一目瞭然なんだけどそこまで調べるモノ好きはいませんよねえ。
と思ったらありました、比較してるサイトが。
グラフお借りします。
メジャーなPi3Bと比較するとシングルコアだけでもザクとシャアザクほどの差があるのに、マルチコアになると6倍ほどの差になる。
これはもうニュータイプに覚醒したアムロのガンダム。
つまり「raspi zero」はザクと同性能。
なんのこっちゃ。
RETROPIEにpx68kをセットアップ
それでは「RETROPIE」をいじくっていきます。
メニューより「RETROPIE SETUP」を選択。
「Manage Packages」
「manage experimental packages」
「px68k」
「Install from pre-compiled binary」
インストールがはじまるので少し待つ。否、結構待つ。
インストールが完了した。
次は「WinSCP」でパソコンから「BIOS ROM」を転送するのでIPアドレスを調べる。
レトロパイメニューの「SHOW IP」で見れる。
IPアドレスはDNSが割り当てるので場所を変えると変わったりする。
設定済みのラズパイが繋がらなくなってしまった場合はIPアドレスをチェックするとよいかも。
「WinSCP」を起動する。
ログイン画面が出てくる。
出てこない場合は「セッション」→「新しいセッション」。
ホスト名:先程調べた「IPアドレス」
ユーザー名:pi
パスワード:raspberry
で「ログイン」。
ラズパイのフォルダ構成はこうなっている。※画面右側がラズパイ
「BIOS」フォルダの下に「keropi」ができてる。
ここに「iplrom.dat」と「cgrom.dat」を入れる。
「X68000」の「BIOS ROM」は無償公開されているので実機から吸出しができなくても大丈夫です。
ファイル名は小文字にします。
ディスクイメージは「roms」フォルダの下の「x68000」フォルダに。
デフォルトでは「DIM」形式のみが認識されるようで他形式の場合は設定変更が必要。
ここまでできたらもうやることはないので再起動。
うむ。
無事に「X68000」が出てきた。
まずはRAM容量を増設したいので「Human68k」を起動。
「switch」コマンドを実行してRAMを12MBまで増設。
xsimm10を実装した気分ですね。
sramに保存して一旦終了。
※キーボードの「F12」でメニューが出るのでエミュレータの終了が選択できます。
次はゲームを起動してみる。
ここはやはり「超連射68k」。
刻々と読み込まれていく。
そして起動完了。
はい、終了ー。
この時点でもうカクカクコマ送りですw
戦意喪失した。
スタートボタンは押されることなくデモ画面へ移行。(笑)
これはとてもではないがゲームをプレイできない・・・。
というわけで試したけどダメだった、という結果になりました。
やはり「X68000」のエミュレータを動かすなら最低でも「Raspberry Pi 3 Model B」ですかね。
ということで「raspizero」はやはり「SHARP X1」専用機ということになりました。
ひみつの屋根裏部屋ではもう少しCPUパワーのある挑戦者を待っています。
以上。
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