【T・A・N・K】戦車でフィールドを突き進むタンクシューティング

懐かしのゲーム

「T・A・N・K(ティーエーエヌケー)」は、SNKが1985年に発売したアーケードゲーム用の縦スクロールシューティング。

スクロールは強制ではなく任意の場所に自分の意志で移動できるスタイル。

また、コントローラーが独特で、戦車の大砲を操作できるダイヤル式のレバーがスティックの頭についている。

これにより、移動方向とは違う方向への砲撃ができるようになっており。この操作性への慣れがゲーム攻略のカギになっている。

テンポがよく勇敢で心地よいBGMとセンスの良いグラフィックが好評で、倒産の危機ににあったSNKの起死回生の作品といわれている。

ストーリー

 

大戦末期、戦況は悪化していた。

地中海を重傷を負って漂流していた科学者から、敵国が小島で開発中の兵器の情報を入手した当局は、特殊部隊に破壊を命じた。

特殊部隊ラルフ大佐は、それが勝敗を決める重要事項である事を知り、海岸から本拠地までを12エリアに分け、小島に潜入して単独で破壊工作にあたることを決意したのだった。

 

戦車を自機に採用したシューティングは黎明期からいくつもあった。

しかしそのほとんどが固定画面式の陣取り合戦のようなシューティングだった。

この「T・A・N・K」は戦車がフィールドを駆け抜けるような縦スクロール式のシューティング。

自機の動きは比較的ゆっくりだったが、敵の攻撃が多彩で飽きさせないため、やることが多く意外と激しいという印象。

アイテムを踏んでパワーアップしながら、全12エリアを攻略し、最終目標は敵の特殊兵器を破壊することだ。

操作方法

SNK初のループレバーを使用した作品。

ジョイスティックの上部にダイヤル式コントローラがついており、回転させると自機の砲塔を操作することができる。

自機(戦車)の移動は8方向ジョイスティックを倒した方向に。

砲塔の操作はジョイスティック上部の回転式ループコントローラで8方向に向けることができる。

攻撃はボタンで、ひとつは大砲、そしてもうひとつは機関銃。

大砲は砲塔の向いている方向に単発発射。

機関銃は戦車の前方に向けて2箇所から3連射する。

大砲はアイテムにより強化することができ、威力が増すだけでなく連射することも可能になる。

自機(戦車)にはエネルギーゲージがあり、攻撃を受けると減っていく。

エネルギーゲージがゼロになると1ミスとなる。

エネルギーはアイテムで回復するほか、歩兵を踏みつぶすことでも若干回復する。

エネルギー残が少ない時は歩兵を機関銃で攻撃せずに踏みまくろう。

ただし、動きの早い歩兵を追いかけていると機関銃で地味にエネルギーを削られるのがストレスになる。

相手を見て追いかけるか機関銃で攻撃するか判断したい。

全12エリアを攻略すればゲーム終了となる。

キャラクター

【自機(戦車)】

ラルフ大佐の乗る高性能戦車。

一機で敵戦場に乗り込むんだから相当な高性能なんだろうとおもいきや、初期は敵の中戦車にも劣る低性能。

パワーアップアイテムを取ることで飛距離や威力が爆発的にアップする。

【歩兵】

戦車の周りをウロチョロと動き回る兵士。

攻撃武器は機関銃と手榴弾があり、後半になると地雷を持って特攻してくる歩兵もいる。

手榴弾は弧を描いて落下し、着弾とともに爆発。当たると大きなダメージを受けるので要注意。

攻撃の届かないところから手榴弾を投げられるとイラっとする。

歩兵を自機で踏み潰すとエネルギーが少し回復するので憂さを晴らそう。

しかし、踏み潰そうと寄っていくと逃げながら機関銃を撃ってくる兵にエネルギーを削られないように注意したい。

濃緑の迷彩服で赤ヘルメットを被った歩兵は何らかのアイテムを落とすことがある。

青い迷彩服の地雷歩兵は基本特攻してくるので、出てきた地雷を踏まないように注意したい。

地雷歩兵は止まっていれば特攻して自滅するので近寄ってきたら停止して待とう。

【地雷】

近付くとドクロマークが点滅してアラームが鳴るので埋まっている場所がわかる。

地雷を踏むと一撃でミスとなるなるので要注意。

自機戦車の車体がギリギリ通過できる距離で埋められているところもある。

青い迷彩服の歩兵は撃破すると地雷を置いていくので踏みつけ注意。

歩兵は特攻してくるので止まっていれば地雷を踏むことはない。

【戦車・中戦車】

序盤ステージから登場するノーマル戦車。

大砲の射程が自機より長いので射程の死角から狙い撃ちしたい。

戦車は基本的に移動して撃って停止してを繰り返すので安全地帯から狙い撃ちするのが攻略法。

【戦車・軽戦車】

大砲は装備していないので機関銃のみで攻撃してくる。

機関銃を連射してくるので正面から受けないようにしたい。

また、動きが素早いので衝突にも気を付けたい。

【戦車・重戦車】

耐久力が高く大砲を2発撃ちこまないと撃破できない。

砲弾にも威力があり当たるとエネルギーが半分削られてしまう。

正面と左右45度に飛距離のある3発の大砲を放つ。

近距離で大砲を食らうと複数弾命中することもある。

一撃で撃破される可能性もあり強敵で危険だ。

【戦車・高速戦車】

動きが素早く大砲も2連射してくる。

大砲の射程が徹甲弾と同じなのでパワーアップしていないと近付くのに苦労する。

威力は普通だが連射してくる大砲を正面で喰らうと大きなダメージとなる。

【固定砲台】

進路を塞ぐように設置されている固定砲台。

破壊しておかないと前に進めない。

射程距離が長い上に連射がきく大砲を遠慮なく撃ってくる。

【列車砲】

鉄道のレールを左右に移動しながら大量の砲弾を撃ってくる。

左右にあるふたつ大砲から飛距離のある砲弾を連射してくるので徹甲弾を装備していないと弾幕を避けて近付くのは危険。

中央にある弱点に弾を命中させないと破壊できない。

【飛行機】

上空を旋回していく飛行機。時に編隊を組んで飛来してくる。

後半になると飛行しながら絨毯爆撃をしてくるので出現したら弾を喰らわないうちに大砲で破壊したい。

のんびりしていると序盤でも絨毯爆撃をしてくる。

【潜水艦】

水のあるステージで登場する。

水中からクラクションのような音を鳴らしながらゆっくりと浮上して、追尾式の爆弾を撃ってくる。

飛行速度が遅く飛距離もそれほど長くないので逃げ切れないこともない。

出現場所は固定ないので爆弾を撃ってくる前に破壊してしまいたい。

アイテム

アイテムは、進路内にアルファベット文字の形で七色に光って置いてある。

赤い帽子を被った歩兵など、敵が持っている場合もある。

また、画面下部エネルギーゲージの下に取った個数が表示されているものもある。

【L】

必要数:1個

効果:
・砲弾の色が黒くなる。
・砲弾の飛距離が伸びて弾速が速くなる。
・ミスするまで効果は続く。

【V】

必要数:5個

効果:

・砲弾を6連射できるようになる。
・ミスすると効果がなくなる。
・一定時間経過で効果がなくなる。

【F】

必要数:3個

効果:
・砲弾が赤の徹甲弾となり、攻撃力が上昇し砲弾に貫通性能が付く。
・Lを取っていると効果がプラスされる。
・ミスするまで効果は続く。

【K】

必要数:1個

効果:
・画面内の敵戦車以外のキャラクターが即全滅する。

【E】

必要数:1個

効果:
・戦車のエネルギーが一定量回復する。

【N】

必要数:1個

効果:
・戦車のエネルギーが全回復する。

【P】

必要数:3個

効果:
・残数が1機増える。

【S】

必要数:3個

効果:
・約60秒間、無敵になる。

【J】

必要数:1個

効果:
・効果というか集めたアイテム数がゼロになってしまうので取ってはいけない。

ステージ構成

【START】

海岸から上陸してすぐに森に入っていく。

【WOODS】

序盤の森の中。

【LAKE】

湖の上の木製の桟橋を通過していく。

湖の中から潜水艦が攻撃してくるので場所を覚えて攻略したい。初登場。

【STATUE】

ステージ内の巨大な岩に顔が彫られている。

【TOWN】

いやーな敵、地雷歩兵が登場するステージなので注意したい。

【STATION】

【HIGHWAY】

【CITY】

【PARK】

【PARKING】

【LAST】

飛行機は絨毯爆撃してくるし地雷歩兵も大量に出現する。

5連続の列車砲を破壊すればゲームクリアでエンディングに。

他機種への移植版(ファミコン版グレートタンク)

ゲーム機:ファミリーコンピュータ(任天堂)
タイトル:グレートタンク
発売元:SNK
発売日:1988年7月29日

「T・A・N・K」は、操作系が特殊だったためか移植版はなかなか発売されなかった。

アーケード版筐体で採用されていたダイヤル式のレバーはコンソールマシンでは再現が難しかった。

唯一移植版が発売されたのは任天堂のファミリーコンピュータ。

「グレートタンク」ではファミコンのジョイパッドでも操作ができるように工夫されている。

自機(戦車)は十字キーで8方向に移動できる。

攻撃はAボタンが主砲、Bボタンで機関銃の発射。

問題は砲塔の旋回、機関銃を撃ちながら移動すると十字キーの方向に向けることができる。

機関銃を撃たなければ砲塔は旋回しないのでこれで進行方向以外に主砲を撃つことができるのだ。

しかし、この操作に慣れるのに少し時間がかかる。

ゲームの内容はアーケード版とは全くの別物。

登場する敵も歩兵と戦車以外は別物だし、途中で捕虜を助けると情報が得られるイベントもある。

このゲーム、結構難易度が高いのでシューティング好きでも結構てこずったのではないだろうか?

 

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